高取焼の窯元「味楽窯」。福岡にて伝統技法を忠実に守りながら作陶いたしております。
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◆ 古高取

慶長五年(1600)に鞍手郡鷹取山麓に窯を築いた。
八山は高取八蔵と日本名を名のり、慶長十九年には頓野村字内ヶ磯に移り茶器をつくった。
のち藩主の意に反することがあって、嘉麻郡山田に蟄居して雑器を焼いた。これらを小高取と呼ぶ。

             
       
             
    木の葉形耳付水指   耳付水指   白釉茶碗
   
 
 
   

珍しい叮き造りの水指である。胎土を輪積みし、車細工で叮きあげ成形したあとが内面に残っている。口造りの部分に流し掛けがあり内外全体に鉄釉を施している。高取系には、このような作調は珍しく、古唐津系との陶技の交流のあとが見られる。


 

やや鈍重で荒い線彫り文がそえてあり両耳付き三足のある水指である。全体的に良く焼締っており内側、外側に施釉がなされている。成形は水引きの後に、手びねりで僅かに歪みをそえているが叮き技法で成形されている。



 

古高取の碗の姿としては、高台がやや高い意匠である。高台の削り出しも古唐津調であるが、荒い胎土の上に薄く透明釉をかけ、その上に藁灰釉を施し、内側、外側ともに、やや厚い施釉である。


   
径18.7×高18.7
 
径17.5×高17.3
 
径15×高7.6
   
 
 
             
             
         
             
    鉄釉桧垣文水指   藁灰釉手付水注
   
 
   
   

板おこしの技法で底部を締め、紐造り輪積みの技法で形を水引で整えているか、燃成火度が少々高かったのが底部に自然の歪みが生じ、銅化釉の窯変美を加味し、軽妙な線彫りで桧垣文を残している。



 

古唐津の水注とは趣を異にした胎土の技味を持つ茶陶で蒔絵などの意匠から着想した水注の形姿である。ことに口造り(注ぎ口)は「袋閉ぢ」の技法であって、手びねりの特色がみられ、全面的に薄く藁灰釉が施してある。


   
   
径20.3×高18.3
 
径15×高15
   
 

 
◆ 遠州高取

寛永七年(1630)許されて嘉穂郡合屋村白旗山麓に窯をひらき、茶器を焼いたが、承応三年(1654)に没した。
その子の新九郎が家を継ぎ八蔵と名乗った。
寛文七年(1667)に朝倉郡小石原村字鼓に移り製陶した。
製品は茶人小堀遠州の指導によっで朝鮮風を脱した高取独自のもので遠州高取という。

             
       
             
    筆洗形茶碗   肩衝茶入   糸目白流し茶碗
   
 
 
   

珍奇な意匠の楕円状の茶碗である。高台は三方割りで楕円である。高台裏、たたみ付部分に薄く施釉を水引きした感じである。胴の部分には、螺せん状のヘラ面で胴締文を試みたものであろうか。奇麗佗びの作調にかなった気品のある碗形で白旗山窯の製品と考証される異色な高取系の碗である。


 

きめ細かい土味で唐物の肩衝茶入を、日本人の感性で和風化した意匠であり、姿である。作調は薄造りで口造りにも繊細な神経が行き届いている。内面に施釉はない。遠州高取の面目躍如たる格調を限りなくただよわしている。




 

繊細な筋目あとを残し、素直な碗の姿であって、高取焼ならではの作調である。やや鉄分の多い山土の味を残し、釉薬を三重に掛け全体に高宮釉、左に鉄釉、右に藁灰釉の流し効果を見せているが茶意識の強い碗である。


   

径14.2~12.5×高7

 
径7×高10.2
 
径11.8×高8.6
   
 
 
             
             
         
             
    三彩釉一重口水指   切形茶碗
   
 
   
   

筒形を思わせるが胴張りのある素直な姿の水指である。僅かに筋目文を残している。銅化釉を下地に掛け白釉、黒釉、飴釉をたくみに掛分け、流し掛して三彩釉の効果を見せている。あまり類例の異色な高取の水指である。



 

胎土は鉄分の少ない、やや荒い粒子の持味を見せている。成形の折りの削り目あとが実に鮮やかで、高台裏には三重に削りあとを残し、大ぶりの碗である。内部の茶だまりの部分に、結晶の釉層が残り景色を見せた感じで、流し釉窯変が神秘な美しさを残している。


   
   
径16.7×高16.8
 
径13×高6.2
   
 

 
◆ 小石原取焼

寛文五年(1665)には上座郡鼓村釜床(現在の朝倉郡小石原村大字鼓釜床)にあらたな窯を設け、初代八蔵重貞亡きあと次男八蔵貞明が二代を継いで活動を続けた。

             
       
             
    筒耳付茶入   菱形水指   筒茶碗
   
 
 
   

やや広口で、すんなりした意匠であり姿である。水指には管耳があるが、茶入に管耳がそえてあるのは他の国焼には例が少ない。全体に筋目文を残しているが、割合に自由な水引きで品格のある手仕事である。濃厚な錆釉流しが重厚な作調効果となっている。


 

江戸前期から中期に移行した高取焼は、小石原の窯場で多様な意匠成形を試み、変形の水器も伝世している。この菱形の両角を美しく整えている。釉調は高取焼の特色をくまなくただよわし銅化釉が窯の炎で美しく融和している。



 

伝製品では、数少ない高取焼の筒茶碗である。胎土はやや粒子が荒いが、粘りのある土味を残し、高台裏にも削り目あとを残している。鉄分の多い土であるが釉相の厚い「銅化釉」の流れ効果を思わせるような窯変美を見せている。

   

径6.6×高8.5

 
径20.5×高12.5
 
径9×高9.2
   
 
 
             
             
         
             
    耳付茶入   刻印一重口水指
   
 
   
   

江戸中期以降の「きれい佗び」の茶道の観念を象徴したような柔和な気品に富む意匠である。釉のない露胎の肌に火色を残し、中程に二重の筋目線彫り文を残し、まことに上品な耳付をそえている。良く焼き締まり、底面には、糸切りのあとを残し、錆釉の流れ窯変も神秘である。


 

粘り気の強い、焼き締まった土味で、底部には裾の部分に力強い箆削りのあとが見られる。口造り周辺に刻印を交互に文様調に押してあるが奇智に富む装飾技法である。火度が高かったので銅化流し釉が思わぬ窯変効果をそえている。


   
   
径5.8×高9.4
 
径14.8×高15.3
   
 

 
◆ 東山取焼

福岡藩主四代の綱政は宝永五年(1708)二月、高取八蔵の子孫を早良郡西新町大字麁原村上の山に招き、藩の御用窯として陶器をつくらせた。これを東山東皿山と呼んだ。

             
       
             
    耳付茶入   細水指   口寄水指
   
 
 
   

全体が瓢形を思わせるような意匠である。茶入の中程から口造りに向かって、やや荒い筋目を残し錆釉を施している。小石原時代の作調が残留した感じだが底面は、糸切り仕上げで内側には施釉がない。







 

小石原時代の作調を僅かに残存しているが、土味はやや荒く、東山窯の特長を見せている。筒状に成形した後に適当な高さで切取りした水器である。すんなりとした姿で、随所に筋目彫文を浅く残している。黄釉の流し掛けが、下掛けの錆釉と美しい対比となって効果づけられている。




 

水引き成形後に、生乾きのころを見て削り仕上げた工程のあとが露胎の篦のあとに残っている。口造りを内寄りに成形した水器である。意識の強い二重の流し掛だが内側には施釉がないのもこの水器の特色である。この時代になると東山御庭窯の製品に作者の彫銘や窯の刻印が入ってるが、江戸後期の諸窯の慣習にならった傾向であろう。

   

径5.2×高8.6

 
径11.5×高15.3
 
径16.8×高17
   
 
 
             
             
       
             
    一重口水指   枇杷絵茶碗
ねじり耳付水指
   
 
 
   

尻張り、中歪みの意匠であり、姿で、安定した作調である。内底に渦巻文が残り内側はていねいな施釉がなされている。


 

高取焼で、絵模様が描かれた茶碗の伝世品は数少ない。多分に献上唐津の茶碗類の影響を受けている。写実的な枇杷の実図であり、内側は錆釉を施し表はふらし釉で、高台脇に釉はなく高台裏に削り出し文が残っている。やや意識の強い作調だが江戸後期にこのような傾向の茶器が好まれたのであろう。絵模様は正面のみで、裏面にはない。口造りは、手びねり風な「山なみ」の持味を残している。


 

作意に富む意匠だが、筒形の意匠形状で削りのあとを残し、正面には笹竹を思わせるような思い切った縦彫りを試みてきる。両側には、ねじり紐状の耳付をそえている。釉層は濃厚で黄釉のみの二重掛で、流し掛の釉調も効果的である。土味は白く、粒子はやや荒い。焼きあがりがやや鈍いが柔い釉肌を見せている。


   
径15.5×高15.3
 
径12.3~13.4×高7.3
 
径15.4×高15.3
 
 
 
 
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